田舎で小さなカフェを開業するなら? 場所を調べると新しいカフェの形が見えてきた

田舎で小さなカフェを開きたい。そう考えたとき、まず気になるのが、どこに店を出すかです。駅前のように人通りが多い場所とは違いますから、やはりその場所に人か何をしに来るのかを調べたいです。景色を見に来るのか、ドライブの途中なのか、それとものんびり過ごしたいのか。けれど、それだけでは、店の形はまだ見えてきません。「田舎のどこで開くか」だけでなく、どんなカフェを開くかが大切です。

田舎では、人通りだけでなく「来る理由」を見る

田舎でカフェを考えるとき、人通りの多さだけを追っても、都会とは異なり判断しにくいことがあります。小さなカフェなら、大勢の人を集めることだけを考えるより、どんな人が何のためにその場所へ来るのかを見た方が、店の形を考えやすくなります。地域の人が集まりそうな場所なのか。観光や景色を見る途中に立ち寄るのか。同じ田舎でも、人がその場所に来る理由は違います。観光地なら、何を見に来たのか、どこで休み、どんな時間を過ごしたいのか。休憩しようと思ったときに近くのカフェが閉まっていたら、コンビニに行くのか、別の店を探すのか、そのまま帰るのか。こうしたことを調べると、必要な営業時間やメニュー、店の作り方も見えてきます。

糸島で夕方に閉まるカフェが多いのはなぜ?

例えば、福岡県の糸島です。海沿いの景色で知られる観光地ですが、調べてみると夕方に閉まるカフェが多いことに気づきました。そこで最初は、「夕方以降も営業すれば、お客さんが来るのではないか」と考えました。でも、店が早く閉まるのには理由があるはずです。夕方はお客さんが少なく、営業を続けても採算が合わないのかもしれません。そこで、夕方に糸島を訪れる人は何をしに来ているのか、というところから考えてみました。糸島の海沿いには、夕日を見るために訪れる人がいます。カップルでドライブに来る人や、旅行の途中で立ち寄る人、車やバイクで景色を楽しむ人たちです。そう考えると、単に営業時間を延ばすのとは違うカフェの形が見えてきます。

夕日を思い出に残せるカフェはどうだろう

例えば、スマートフォンのスタンドを無料で貸して、夕日を背景に写真を撮れるようにする。カップルなら、スタッフが二人の写真を撮ってあげる。一人旅なら、本人と夕日を一緒に撮る。車やバイクで来た人には、愛車と夕日がきれいに写る場所を案内する。夕日がきれいに見える席を用意するのもよさそうです。夕日を見に来た人が、その日の思い出を写真に残せるカフェ。そんな店なら、コーヒーを飲むためだけでなく、夕日を楽しむために立ち寄ってもらえるかもしれません。実際にお客さんが集まるかは、まだ分かりません。天候や季節、店の場所、採算、既存店との違いも調べる必要があります。それでも、最初の「夕方も営業するカフェ」とは、ずいぶん違う店の案が生まれました。

場所を調べると見えてくる、新しいカフェの形

田舎で小さなカフェを開く場所を考えるなら、平日と休日、朝と夕方で、人の動きがどう違うのかを見てみます。そこに来る人は何をしたいのか。わざわざ来る理由は何か。今はどんな店やサービスでその時間を過ごしているのか。店が足りないように見えるなら、なぜ今まで増えなかったのか。場所に合うカフェを探すだけでなく、その場所から新しいカフェの形を考える。田舎で小さなカフェを開業するときには、そんな場所の見方もあります。