IKEAの日本での成功戦略のまとめ
日本の住まいの様式や文化の違いから、多くの海外ブランドは市場進出に慎重な姿勢を見せています。
しかし、IKEAは成功を遂げており、その要因をSWOT分析で調査した結果を基にまとめました。
オンラインストアの活用
IKEAは、家具のオンライン購入の普及を捉え、自社のオンラインプラットフォームを強化するとともに、デジタル「ショッピングエクスペリエンス」を向上させています。
「ショッピングエクスペリエンス」とは、商品やサービスの購入過程で顧客が感じる感情や体験などを指します。
Amazonを例に取ると、商品を選ぶときの楽しさやレビューを読んだ時に感じる期待感などがデジタルショッピングエクスペリエンスに当たります。
IKEAのオンライン通販では、生活スタイル提案のライブ配信、お客様が投稿しているインスタグラムなどの画像が上手く取り入れられており、デジタルショッピングエクスペリエンスを高める工夫がされています。
ライフスタイルの提案
IKEAの家具は、ライフステージやライフスタイルの変遷に合わせて選ぶものとしてデザインされています。
商品を単に販売するのではなく、新しい生活様式を提案して、それをきっかけに購入をすすめています。
例えば、新居や子供の成長に応じて、新しい家具を選ぶことをアドバイスしています。
さらに、IKEAは、法人顧客へのサービスでは、単に商品を販売するだけでなく、そのビジネスの成長をサポートする形での取り組みを強化しています。
これにより、顧客との絆を深め、商品の購入を促進しています。
顧客体験の強化
IKEAは、DIY式家具を提供することで、物流費の削減を実現していますが、その原点は創業時の輸送コスト削減アイデア、フラットパックに始まっています。
その流れのなかで、家具組み立て、DIY式家具の販売、さらに、そのような体験を通して顧客の感じる価値を高めています。
店舗で組み立てる体験をしてもらうことで、DIYへの興味や購買意欲を向上させています。
また、店舗は単なる購入場所ではなく、遊び場のようなエンターテインメント空間として機能しています。
店舗内にスウェーデン風のレストランを設けたり、また、個人のライフスタイルや好みを尊重した商品展開や提案を通じて、顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)を高めています。
まとめ
IKEAは、商品の価値だけでなく、顧客体験やライフスタイルの提案にも注力している点が特徴です。これにより、日本市場での差別化と成功を実現しています。