切手買取における仮査定と本査定の違い
切手買取業者にとって切手の買取価格をいくらにするかは大きな関心事です。
金券ショップはこれを買取レートとして一律に決めているため問題はありませんが、切手買取業者にとっては大きな問題です。
買取価格を安くし過ぎると利幅はとれますが、競合他社へ買取られてしまいます。そこで業者の中には査定を仮りに行うことでお客様を呼び寄せようとするところも出てきました。これを仮査定と呼びます。
仮査定は買い取りを前提としない査定
仮査定は買取りを前提としないため通常メールやLINEによって商品の画像を送ることでおこなわれます。
査定員が実際に商品を見るわけではないので簡易査定などとも呼ばれ「あなたの切手はこの位の価値がありますから、今後の参考にしてくださいね」といったところです。
この仮査定は実は、業者にとって大きなメリットがあります。それは利用者がどのような切手を持っているかを見定めることができるからです。
一方、利用者にとっても買い取ってもらいたい切手の相場を知ることができるのでありがたいです。相見積もりを取って一番高いことろに売ることもできます。
「今は売る気がないけどその価値は知っておきたい」といった場合にも役立ちます。
本査定は買い取り交渉のための査定
買い取り交渉ということになれば本査定となります。本査定は事前に切手の状態や量などを電話によりヒアリングしたうえで、実際に品物を見て行われます。
出張買取であれば査定員が出先に出向いて行われます。また宅配買取や持ち込み買取であれば業者の店舗や事業所などで行われます。
本査定は買取交渉ですから金額の折り合いが付かなければキャンセルできます。この場合でも費用をとらない業者がほとんどです。
切手の仮査定により相見積もりが取れる業者
業者にとって仮査定は買取りたい切手を選別する意味合いがありますが、これは利用者にとっても大きなメリットです。
多くの業者がメールやLINEでも切手の査定を行っていますが、これを上手く利用すれば複数の業者からカンタンに相見積もりを取ることができるからです。相積もりは切手を高値で売るにはとても有効な手段です。
仮査定は業者のメールフォームに切手の画像を添付しておこないますが、切手の表面はもちろん、裏面の状態が詳しく分かるように写メを撮ることが大切です。
しかし実際は画像の添付にとても手間がかかります。
アップロードできる添付ファイルの容量が決まっているためエラーの連続です。切手の詳細について調べて本文に書きこむのも大変です。
そこでおススメしたいのがブログに切手の画像を張りつけて、そのURLを送信する方法です。これなら手間も省けて、とても楽に相見積もりを取れます。
次に仮査定が取れる業者の詳細を説明します。
1、福ちゃん
福ちゃんは相見積もり歓迎、どこよりも高く買い取ることを目標にしているのでしっかりと査定してもらえます。切手買取の査定フォームが用意されており画像を添付すればきちんと査定してくれます。
通常電話での結果通知ですが、仕事の都合上、メール優先で返事を欲しいと伝えたところ、メールで査定内容が届きました。
2、宝スタンプコイン
切手コインの専門店だけあって仮査定も利用者サービスの側面が強いです。お手元の切手の価値をしっかり見極めたい場合にはこちらの査定フォームから依頼しましょう。
お店は大阪にありますが、宅配買取もやっているので査定内容に納得できれば買い取ってもらえます。こちらも査定結果はメールで欲しいと伝えたところ通知はメールで届きました。
3、おたからや
全国的な店舗展開で圧倒的なスケールを誇っているおたからやですが査定・買取お問い合わせフォームから切手の買取査定を行うことができます。電話連絡が欲しい時間帯も指定できます。
4、七福本舗
切手買取はブランド品買取の一環として一般フォームからメール査定を受け付けています。七福本舗は電話番号の入力が任意なのでありがたいです。直メールもあり2日以内に査定結果の返事がきます。その後メールでのやり取りもできます。
5、なんぼや
ブランド買取の査定フォームとなっているので切手の査定には使いにくいです。24時間以内にすぐ査定結果は届きます。なお電話番号の入力は必須です。
こちらはブログに切手の画像を張り付けてそのURLを送信したのですが、システムの関係上見れないとのことでした。そこで、直メールアドレス画像を添付して再度査定を依頼しました。
6、ネオスタンダード
現行切手は一律の買取レート、プレミアム切手は独自に査定という二足の草鞋を履いています。そんなネオスタもしっかりと切手買取の査定フォームを用意しておいてくれてます。
電話番号は必須入力項目です。査定結果の連絡は翌営業日までにくれるというので対応も迅速です。買取を前提とした仮査定ですが、査定額に納得いかなければキャンセルできます。
ただ、連絡事項欄がなく、プレミアム査定というよりは額面に対する買取レートで一律に処理していこうという意図が見えます。したがって古い切手の査定には向かないかもしれません。
仮査定で適切な査定額を出してもらうための工夫
切手の種類とその状態を上手く伝える
まず、バラとシートを分けます。そのうえでプレミアムが高くつく切手、たとえば300円以上のものを選り分けます。
それらの切手については具体的な切手名、たとえば赤十字条約75年/紀元2600年/鉄道70年/郵便創始75年などとし、それらを撮った写メを添えて「ファイル1」とします。
その他の切手についてはまとめて値が付くでしょうから、明治・大正時代の普通切手30枚などとして写メを撮り「ファイル2」として送信すればよいでしょう。
切手画像の撮り方のポイント
相積もりを出すための文章を考えましょう。
たとえば、「知り合いから譲ってもらった切手コレクションを所有しておりますが、整理の意味も込めて少しずつでも売却しておこうかと考えております。今回はこちらの切手の仮査定をお願いします。他の業者にも相積もりを取っておりますがご了承ください。」といった具合です。
率直に相積もりであることを伝えるとよいでしょう。相手も買取のプロなのでそのような事情を分かってくれたうえで適切な価格を付けてくれることでしょう。
またバイセルのように「他社よりも一円でも安ければ返品することを謳っている」業者もあります。これらの相積もりを提示したうえで買取交渉に臨んでもよいかもしれません。
切手以外にも着物など買い取ってほしいものがあれば「切手の買取価格を少し上乗せしてくれれば着物も売るよ」といった具合で交渉してみるのも一つの手です。少しばかり買取価格をUPしてくれるかもしれません。